RIBER社分子線エピタキシー(MBE)装置
RIBER(リベール)
MBE412シリーズ
試作~小規模生産用モデル
MBE412シリーズは試作から小規模生産に適した中型クラスのMBE装置です。4インチ単枚または2インチ3枚のバッチ成長に対応、最大12本までのMBEセル(蒸着源)が搭載可能。リニアトランスファーによるマニュアル搬送の他、クラスターチャンバーによるフルオート搬送が可能です。MBEセルは、材料系に応じて固体ソース(Kセル)の他、プラズマソース、ガスソースなどが搭載可能です。
SERIES LINEUP
シリーズラインナップ-
III-V族材料向けMBE412
MBE412 3-5
MBE412 3-5はGaAsやInP、InSbなどのIII-V族材料向けの最もスタンダードなMBE装置です。 (1) III族材料向けエフュージョンセル及びV族材料向けバルブドクラッカーセルを標準装備 (2) ウェハ温度で最大750℃まで昇温可能な基板ヒーター。 (3) 高温アウトガスステーション。 (4) リン成長装置にはPトラップを装備し、安全な白リン除去プロシージャ―を提供。
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窒化物材料向けMBE412
MBE412 GaN
MBE412 GaNはGaN, InN, AlNなどの窒化物材料向けにカスタマイズされたMBE装置です。 (1) 窒素RFプラズマ源又はアンモニア(NH3)。(2) 最大1100℃まで昇温可能な基板ヒーター。(3) 高温アウトガスステーション。 (4) 窒化物成長に適した大容量III族セル。 (5) 効率的なアンモニア(NH3)再生プロシージャーを提供
MBE412シリーズ
MBE412シリーズは、試作から小規模生産に適したRIBER社の中型クラスの分子線エピタキシー(MBE)装置です。4インチ、3インチ単枚または2インチ3枚のバッチ成長に対応、最大12本までのMBEセル(蒸着源)が搭載可能。リニアトランスファーによるマニュアル搬送の他、クラスターチャンバーによるフルオート自動搬送が可能です。MBEセルは、材料系に応じて固体ソース(Kセル)の他、プラズマソース、ガスソースなどが搭載可能です。クラスターチャンバーにはロードロック室、前処理室、ストッカー室が装備され、装置導入後に成長室を増設しマルチチャンバー化することが可能です。
装置基本構成
結晶成長室
- ・4″×1, 3”x1, 2″x3枚対応チャンバー
- ・最大12本のMBEセル(蒸着源)搭載可
- ・高速セルシャッター
- ・高温・高均一性基板ヒーター – 最高1800℃まで対応可能【オプション】
- ・最新の in-situ モニタリング機能搭載可能(RHEED、エリプソメーター、高精度温度モニターなど)
真空排気システム
- ・3つのポートであらゆるタイプのポンプに対応(イオンポンプ、クライオポンプ、ターボ分子ポンプ等)
- ・独立したチタンサブリメーションポンプ
- ・到達圧力 <5×10-11 Torr
- ・液体窒素クライオパネルと水冷パネルの組み合わせ
前処理室
- ・ウェーハストレージ機能
- ・高温アウトガスステーションによる基板脱ガス
ロードロック室
- ・基板ホルダー(プラテン)の導入/払い出し
- ・同時に6枚のプラテンを装填可能
- ・30分以内に5×10-7 Torrを達成
- ・IRランプによるウェーハの脱ガス
クラスターツール
クラスターチャンバー
- ・最大7台までの独立した真空モジュールを接続可能
- ・分析装置や成膜チャンバとの標準的なインターフェース接続、およびカスタムニーズに対応
- ・制御ソフトウエア(Crystal XE)による完全自動プラテン搬送シーケンス
ストレージチャンバー
- ・5枚以上ののプラテン搭載可能
トリートメントチャンバー
- ・多様な基板前処理に対応(例)基板脱ガス、表面プラズマクリーニング、メタライゼーション、アニール)
- ・各種In-situモニター取付可能 (例)RHEED、Qマス、パイロメーター等
- ・ニーズに合わせてアップグレード可能
ロード/アンロードチャンバー
- ・基板ホルダー(プラテン)の導入/払い出し
- ・同時に10枚のプラテンを装填可能
- ・30分以内に5×10-7 Torrを達成
- ・IRランプによるウェーハの脱ガス
MBEセル(蒸着源)本数制限、排気系の変更等により、安価な装置も提案可能です。詳しくは伯東までお問い合わせください。
分子線エピタキシャル法の原理
分子線エピタキシャル法による分子線エピタキシー(MBE)は、エフュージョンセル(クヌーセンセル等)内のるつぼに入れた原料を加熱蒸発させ、基板上に到達させて結晶成長(エピタキシャル成長)を行う真空蒸着法の1つです。加熱蒸発の方法には抵抗加熱方式や電子ビーム照射方式などがあります。MBE は真空蒸着法の1つですが、MBEの特徴としては、チャンバ内を真空に引き,チャンバの周りを液体窒素で冷却することによってチャンバー圧力を高真空状態(~10-9torr 程度)に保ち蒸着を行うため、蒸発ガ ス分子の平均自由工程が長く、ガス分子はビーム状の分子線となって他の分子に衝突することなく基板表面に到達します。超高真空下にて成膜を行うため、残留ガスの影響を少なく抑える事ができ高品質の結晶膜が得られます。また膜厚の精密な制御も可能です。さらに RHEED(反射高速電子回折)等の結晶モニター等を用いて in-situ でモニターしながら、結晶成長条件へフィード バックすることが可能であり、このMBEの優れたフラックス制御性、界面の組成が原子レベルで急峻な組成を作製することができる為、化合物半導体デバイス向け結晶成長などに用いられます。
Item# | Description |
a | メインクライオパネル(シュラウド) |
b | セルデバイダー |
c | プラテンマニュピレーターおよびクライオパネル |
d | 液体窒素フィードスルー |
e | 分子線セル(蒸着源) |
製品メーカー案内
RIBER社(フランス)は、1964年に設立された分子線エピタキシャル成長装置(MBE装置)およびコンポーネント(MBEセル・蒸着源)を製造・販売する世界シェアNo.1のサプライヤーです。主にGaAsやInP、GaN等の化合物半導体材料の成膜用途として累計約800台の装置を世に送り出してきました。現在、世界の主要大学や公的研究機関、デバイスメーカー、エピファウンドリー各社がRIBER社のMBE装置を運用しており、データ通信、5G/6G、VCSELレーザー、フォトニクス、センサー、3Dセンシングなど様々な最先端分野の研究または生産ツールとして貢献しています。
日本国内では、伯東株式会社が総代理店として、同社製品の販売と保守サービスを提供しております。
APPLICATION
アプリケーション-
半導体レーザー
今日、半導体レーザーは、通信・レーザー切断・計測など様々なシーンで使用される重要なツールです。Riber社のMBEソリューションは、究極のスペクトル狭さと低欠陥密度を可能にし、レーザーの特性と信頼性を強化します。
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赤外線センサー
赤外線センサーの多くは、MBEエピタキシャルウエハから作られています。昨今III-V族エピによる新世代の赤外線センサーが出現し、ガス検出や人感センサーなど幅広く応用されています。
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ディスプレイ
マイクロLEDはMBEが重要な役割を持つ分野です。MBEはGaNにおける高In組成を容易に実現できるため、蛍光体を使わずに可視スペクトルをカバーすることができます。Riber社はMBE装置と蒸発源の豊富なポートフォリオにより、次世代ディスプレイ製造のソリューションを提供します。